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レトロゲームの復刻ビジネスやデジタルコンテンツの配信を行なっている株式会社D4エンタープライズ(本社・東京都千代田区、代表取締役・鈴木直人)は、同社が運営するレトロゲーム配信サービス『プロジェクトEGG(※)』において、新規コンテンツ『XakII(MSX2版・Windows10対応版)』のリリースを開始しました。

タイトル : XakII(MSX2版・Windows10対応版)
ジャンル : アクションRPG
メーカー : マイクロキャビン
http://www.amusement-center.com/project/egg/cgi/ecatalog-detail.cgi?contcode=7&product_id=1505
発 売 日 : 2月26日
価  格 : 500円(税抜)
(※ キャンペーン終了後は700円での配信となります。)
権利表記 :
Copyright (C) MICROCABIN INC. All rights reserved.
(C)2019 D4Enterprise Co.,Ltd.
(C)2019 MSX Licensing Corporation All Rights Reserved.
 ’MSX’ is a trademark of the MSX Licensing Corporation.

 暗い闇の宮殿の中。ここは、その最も奥に位置する広間。その中央には、巨大な玉座にその巨体をゆだねる、何者かの姿があった。天井から差し込むわずかな光が、その不気味なシルエットを浮かび上がらせている。身の丈は常人の数倍はあろうか。しかし、その巨体にも関わらず、部屋には、その者の息遣いさえ聞こえず、しんと静まり返っている。
 ふいにその玉座の前には別な影が現れる。影は三つ。それは、音一つ立てずに静かに床に伏している。さらに間もなく、三つの影の前に、こつぜんともう一つ影が現れる。その影は差し込む光の元に少し歩み出ると、その場に静かに伏した。その姿は先の者の巨体とは比べるまでもなく小さく、すっぽりと黒いマントに身を包み、巨体の足元にひざまづいていた。
 「手筈は整いましてございます」
 黒マントは、静寂の中にりんとした声を響かせた。しかし、先の巨体はなんの反応も示さない。
 「されど、一つ問題が……」
 黒マントが言いよどむと、玉座のひじかけに置かれた、巨体の左腕のその指の一本が、ぴくりと動く。黒マントは、ためらうが、意を決し言葉を続ける。
 「町の中に、あの “白き玉” がございます」
 今度は巨体に動きはない。黒マントも静かに身を伏せたまま、指示を待っている。やがて巨体の顔と思われるところに赤い口らしきものが開き、くぐもった不気味な声が、静寂を破る。
 「間もなく赤き月が昇る。”地”よ、”黒き玉”は?」
 「我が手の中に」
 闇の中に伏した影の一つから、低い、どこか “いびつな” 声がそれに答えた……。
 1990年にマイクロキャビンからリリースされたアクションRPG『XakII』は、前作のバドゥーとの戦いから3年後を舞台としており、母と共に暮らしていたラトク・カートが、消息不明の父に似た人物の噂を聞き、バヌワの町へと旅立つところからスタートします。
 今回の見所は、前作と比較してより高いアクション性を追求している点でしょう。前作では体当たりだった攻撃方法も、今回は剣を振ったり、フォースショットを撃ったりできるほか、ジャンプを導入したことでフィールドに立体感を出すことにも成功しています。
 ほかにも新要素として“カルマ”というパラメーターにも注目。これはモンスターを倒すと上昇するパラメーターで、あまり高い値になってしまうと殺生のし過ぎと判断されて、なんと経験値が入らなくなってしまうのです。といっても教会でカルマを減らしてもらえるという救済策が用意されているので、冒険後には必ず教会に立ち寄っておくことをお忘れなく。
 前作で定評のあった、奥行きのある美しい画面を表現する“VRシステム”も健在。縦や横方向への多重スクロールや、水面に映る流れる雲など、その映像表現は前作を凌ぐデキとなっています。ほかにも建物の陰に隠れた際に、半透明でキャラクターを表示する機能や、より洗練されたパラメーター表示部分など、細部まで丁寧に作られた本作。高いアクション性や、練りこまれたXakの世界観を楽しみたい方にオススメの作品です。

EGGチャンネルにて紹介動画公開中!
https://youtu.be/DTu5rVx0Gb8